IPネットワークの伝送品質に影響を与える様々な事象(遅延 / ジッタ / パケットロス / 輻輳)や伝送路における
障害(リンク・エラー / ネットワーク切断)を擬似的に再現することができるテスト装置です。
大きくは精度の違いです。ソフトウェアによるエミュレートを行う場合、パソコンが市販Ethernetボードを使用して
いるため、処理能力の問題があります。加えてOS上で使用しているため、割込み処理が入るため正確なエミュレーションができません。
エミュレータの性能を判断する基準として、パケット処理能力を1つの基準として挙げることができます。特定の
時間にいくつのパケットを処理できるかで性能の差が表れます。パケット・サイズが小さくなればなるほど、同じ
情報量でもより多くのパケットを処理しなければなりません。
したがって、検証精度を重視する際には、『パケット処理能力(パケット・レート)がフルワイヤ(レート)と
なっている製品のご利用を推奨しております。
『Linktropy』は、専用線のような1対1のWAN回線をエミュレートする装置です。これに対して『Netropy』は、
インターネット、クラウドを介したN対Nの複雑かつ多様なアクセス回線のネットワークをエミュレートする装置と
なっており、Linktropyより設定できる検証項目が豊富です。昨今のネットワーク環境を鑑みますと『Netropy』を
お薦めしておりますが、単に遅延をかけたいというシンプルなニーズであれば『Linktropy』でも要件を満たすこと
ができるかと思います。
本機器マネジメント・ポート(RJ45)とPCをLANケーブルにて接続して頂き、Webブラウザ形式のGUIから設定を
して頂きます。また、その他にもコンソール・ポートからコマンドラインによる設定操作も可能です。
GUI画面については、WANエミュレータ 構成イメージよりご覧いただけますようお願い致します。
はい。2年目以降の保守サポートについてもご更新頂けます。ただし、一度保守契約に空白期間ができてしまうと
更新時に保守サポート満了日を起算として2年分をご契約頂く必要がございます。
申し訳ございませんが、弊社およびメーカーから設置値のご提供はしておりません。
本製品に附属しておりますRecord&Playというアプリケーションにより、PC上でICMP Echo (Ping)を使い
実際のネットワークの遅延・パケットロスを測定して、Linktropy/Netropyに反映させることができます。
LinktropyおよびNetropyともにSNMP監視、syslog取得には対応しておりません。
本製品に繋がっておりますスイッチ製品などで死活監視する等の手立てを別途ご検討頂く必要がございます。
可能です。Linktropyにおいては、『スケジューラ』機能により自動で設置値を移行することが可能です。
Netropyにおいては、『スケジューラ』機能は備えていませんが、フリーソフト『EXPECT』をご利用のPCに
ダウンロードしていただき、スケジューリングを組むことが可能です。
Netropyの『Packet Classifier(パケット分類)』機能により可能です。エミュレーション・エンジン1基
(2ポートで1基)あたり最大15本の仮想通信路を作成することができます。各通信路には異なる帯域幅、
遅延、パケットロスなどのエミュレーション設定を設定することができます。
次にパケットをどの通信路(パス)を通過させるかをIPアドレス、MACアドレス、VLANタグ等に基づいて
決定します(ルール)。
設定方法は以下の 2 つがございます。
▼Uniform(一様分布曲線)
;これは最少・最大の遅延値を設定し、その範囲でランダムに遅延を入れます。
▼Normal(正規分布曲線)
;平均値と標準偏差を設定することで、正規分布のように遅延を入れます。
Netropy ではビットエラーを発生させることができるようですが、どのようなものですか。
ビットエラーは、パケットロスまたはパケット損壊の現象を再現する際にビットエラー率(BER)を設定することで
再現することが可能です。
Ethernetフレームのデータグラムはすべて損壊対象となります。Ethernetヘッダ、FCS などは損壊しませんが、
IPヘッダ、TCP や UDPヘッダおよびEthernetフレームにおける他のすべてにおいてランダムに損壊する可能性が
あります。
▼パケットロス
;ビットエラーに起因するパケットロスを発生させます。BERは係数と指数で設定します。1×10 -18 以上
の値をとることができ、指数表現で入力します。係数は 1 以上 10 未満の値として入力する必要があります。
ビットエラーを含むすべてのパケットが破棄されます。
▼パケット損壊(Corruption)
;パケット損壊は、受信Ehernetフレームのデータグラムにのみエラーを与えます。Ethernetヘッダ、FCS
ともにエラーは挿入しませんので、パケットはロスされず、宛先に届けられます。こちらもエラー率は
ランダムにパケットを所定の位置から遅らせて(ずらして)再送される時間とその確率を設定できます。
項目は以下の2つがございます。
・Probability:0〜100%まで0.0001%単位でReorderingの確率を設定
・Delay:Probabilityの確率で最大10秒まで0.0001秒単位でMinとMax間で遅らせる
大きくは精度の違いです。ソフトウェアによるエミュレートを行う場合、パソコンが市販Ethernetボードを使用しているため、処理能力の問題があります。加えてOS上で使用しているため、割込み処理が入るため正確なエミュレーションができません。
ユーザーがどのようなWAN環境で通信するかによってヘッダ情報の調節を行うことができます。
▼Ethernet(header + FCS)
;デフォルト設定。使用するWAN環境での通信規格が不明確な場合、Ethernetのような計18バイトのヘッダと
FCSを付け加えることが出来ます。
▼Ethernet(header、FCS、reamble、pad)
;WAN環境がEthernetでの通信が明確である場合、この設定になります。
▼Custom
;使用するWAN環境がSONET/SDHやファイバーチャネルなどのEthernetでない場合、ヘッダ情報の大小が
出てきますので、最大300バイトまで設定することができます。